なぜインコは寝ているときでも落ちないのか?
― 鳥の足の“ロック機能”と握力のしくみ
インコが枝にとまって眠っている姿を見て、 「どうして落ちないんだろう?」と思ったことはありませんか?
鳥の足の構造
鳥の足には「屈筋腱反射」(くっけんはんしゃ / flexor tendon reflex) という特有のしくみがあります。
枝をつかむと、足の屈筋腱(けん)が自然に引っ張られ、 それによって指が「自動的に握る」状態になります。
人も膝を叩くと足が跳ね上がる反射がありますよね。それと同じ仕組みです。
屈腱反応の動き
- 足を伸ばす
鳥がまだ枝に触れていない状態。指は開いている。 - 足を曲げて枝にとまる
足首が曲がることで、足の裏の「屈筋腱(くっきんけん)」が引っ張られ始める。 - 腱がピンと張る
曲げる動きによって、腱が自然に引っ張られ、力を入れなくても指が閉じる状態に。 - 指がロックされる
指が枝を握ったまま固定され、筋肉を使わなくても落ちない。睡眠中もこのまま保持可能。
つまり、筋肉を使って握っているわけではなく、 屈筋腱の構造上“力を抜くだけで握れる”しくみになっているのです。
動作の変化:着地~休息へ
インコが飛んできて枝に着地した直後は、 一時的に足の筋肉を使って枝をしっかり握っています。
しかしその後、体が安定すると、徐々に筋力を緩め、 屈腱反応によって自然に握った状態になります。
これによって、長時間枝にとまっていても疲れにくく、寝ている間も安全なのです。